「ペット飼育可」の実現のポイントは(1)
「しっかりしたペット飼育管理」と「良好な居住環境維持」
ペット飼育を禁止してきた既存のマンションで、住民が話し合って管理規約を改正し、ペット飼育を解禁するケースが徐々に増えている。なぜ、ペット飼育を解禁(または容認)する動きが活発化しているのか?
「マンションでペットは飼えない!」−それって常識?
「団地やマンションで、犬・猫は飼えない」−わが国では、長い間、そう考えられてきた。
その最大の理由は、やはり犬・猫は「屋外で飼育するもの」という概念が染み付いていたからだろう。犬の場合は、屋外に置かれた犬小屋の前にヒモで繋いである“番犬”というのが一般的なイメージだし、猫もブラリと外にでて、あちらこちらを勝手に出歩く気まぐれものというイメージがあった。
マンションは、住戸内部の専有部分以外、敷地も廊下も全てが共有部分。そこに勝手に犬小屋を置くわけにはいかない。マンションという様々な人が出入りするところに、そもそも「番犬」は必要ないのである。
マンションでペットを飼おうとすれば、どうしても専有部分だけで飼育しければならないことになる。ただ、専有部分で飼育していれば問題が生じないかと言えば、鳴き声などの騒音や、糞尿などの臭いなど苦情の種は尽きない。マンションで犬・猫を飼育するのは“近所迷惑”というわけだ。
日本に欧米式のマンション・アパートと呼ばれる集合住宅形式を導入し、普及を推進していた日本住宅公団(現・都市基盤整備公団)が、そうした住民からの苦情に対処するため、かなり初期の段階でマンションでの犬・猫の飼育を禁止したと言われる。
戦後直後は、狂犬病などの病気の媒介体として犬・猫は駆除すべき対象だった。高度成長期にかけても、犬は「番犬」であり、猫は米国テレビアニメの「トムとジェリー」のように「ねずみを駆除する生き物」というイメージは根強く、ペット飼育は贅沢だった。
同時に、マンションそのものが、仮の住まいであり、ペット飼育は将来一戸建て住宅に住めるようになったときの楽しみにして「今は我慢する」という論理も通用していた。
「マンションで犬・猫は飼えない」は、そうして世の中の“一般常識”になってしまった。