「ペット飼育可」の実現のポイントは(2)
「しっかりしたペット飼育管理」と「良好な居住環境維持」
ペット飼育は時代の流れ?
「ペット飼育」を禁止していたマンションが、解禁(容認)へと転換した理由を探っていくと、背景に「社会情勢の変化」が大きく影響している。
ペット飼育も、高度成長期を経て国民生活が豊かになるなかで、80年代からバブル経済時期の頃には生活の中に浸透し始めていた。総理府(現・内閣府)が2000年6月に実施した、「動物愛護に関する世論調査」でも、ペット飼育の好き嫌いの質問で、「好き」と回答した人は68.0%と七割近くに達しており、「嫌い」の29.0%を大きく上回っている。
もちろん、行政サイドも国民の意識の変化と、マンションの定住志向が強まる中で、集合住宅でのペット飼育を禁止するということが難しくなっていると認識していた。
東京都では、東京都動物保護管理審議会が集合住宅の動物飼養についてルール作りの必要性を提言した答申(92年7月)を受けて、九四年七月に「集合住宅における動物飼養モデル規程」(※1)を策定した。
モデル規程の考え方として、犬・猫などが「人生の伴侶動物(コンパニオン・アニマル)」として精神的に支える不可欠な存在となっている事例、高齢化社会が進み、核家族が増加するなかで「人と動物の絆(ヒューマン・アニマル・ボンド)」の重要性、動物を介した「人の心の健康づくり(アニマル・セラピー)」への評価?の三つが指摘されている。犬・猫に対する評価が、二十〜三十年の間に、大きく変わってきたことが明確だ。
さらに、建設省(現・国土交通省)でも、住宅宅地審議会の答申を受けて97年2月に「中高層共同住宅標準管理規約(82年策定)」を大幅に改正、その中で、ペット飼育について「管理規約で定めるべき事項である」と記載。マンションにおけるペット飼育の基盤整備を行ない、これを受けて財団法人マンション管理センターは99年10月に「中高層共同住宅使用細則モデル」の中で、ペット飼育細則のひな型(※2)を作っている。
マンションでのペット飼育は、住民の同意さえ得られれば、解禁できる基盤はほぼ整ってきていると言えるだろう。
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