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ペット住宅の新トレンド
核家族化や少子・高齢社会の進展を背景に、ペットを「家族の一員」とする考え方や、ペットに「やすらぎ」「癒し」を求める人が増えている。こうした社会トレンドを受けて戸建て住宅メーカーも家族が犬・猫と快適に仲良く暮らす住宅開発に乗り出している。住宅メーカーがペット対応商品を提案するようになったのは、『ペットと共生する住まい』がペットを飼っている人の特別の住まいでなくなりつつあるからだ。ペットを飼いたいと希望する人が多くなっており、将来ペットを飼っているお宅を訪ねたり、ペットを連れて友達がやって来るのが日常茶飯事の時代の到来もあり得る。そうなるとペットにも住み手にも健康で快適に暮らしやすく、ふれあいやすいだけでなく来訪者や近隣にも配慮したペット共生住宅が求められるようになる。そうした先を見越しての商品開発だ。
2000年秋から2001年にかけて旭化成、殖産住宅、三井ホームなどがペット対応の新商品を投入したが、各社ではペットの習性を調査したうえで、各種提案を行なっている。旭化成の調査ではこんな結果が報告されている。
1. 犬と猫の習性については、犬は家族といつもふれあうことを望み、寂しがりやで散歩を好む。猫は自由気ままな行動が特性で、高いところや居心地の良い場所での休息を好む。
2. 犬を飼っている人は「吠え声」などで近隣に迷惑をかけていると思っている。ペットを飼っていない人の中にはペットを飼っている家を訪問した際に、不快感をおぼえたことのある人が多い。
3. 住まいでの問題点は、犬、猫とも「汚れ、傷、臭い」が多い。傷つく部位は、犬は床、猫は壁や建具、また、柱やドアの木枠が多い。汚れは抜け毛のほか食事の汚れ。臭いは動物臭の他、トイレの臭いが問題。
こうした調査結果を踏まえて
1. ペットとその家族がふれあいやすい設計手法
2. ペットが暮らしやすい設計・仕様
3. ペットの世話をしやすい工夫がされている設備・仕様
4. 近隣へ配慮した設計
の4つの視点で提案した。
ペットと家族がふれあいやすい設計としては、室内で犬を飼う場合はのびのび動き回れる壁や柱の少ないオープンな空間の提案だ。広々とした空間であれば、寂しがりやの犬も家族の後ろをついて歩けるからだ。
犬の世話をしやすい設計としては、足洗い用マルチガーデンパン。日課となる犬の散歩後の足洗いを冬でもお湯で快適に行なえるという屋外給湯給水設備だ。小型犬向けの足洗いシャンプー用マルチシンクは給湯可能なシャワーヘッド付きの屋外水洗と、洗っている最中に犬の足が滑りにくい滑り止めマット付きである。また、ペット対応ユニットバスは風呂蓋の上に犬を乗せてシャンプーするために開発されたもので中・大型犬を室内で飼うのに便利。ペットの毛詰まり対策として二重のトラップカバー付き排水口を用意している。
汚れ、傷、臭いに対応した設備としては、床材として犬の歩き易さと掃除のしやすさ、傷つきにくさという点でタイル、補修のしやすさでムク床材を推奨している。壁材としてはムク木貼材やタイルなどを推奨。臭い対策としては24時間換気システム、天井にすっきりおさまる空気清浄機を用意した。殖産住宅のペット対応住宅は、日頃から動物の治療や相談にあたっている獣医師の日本臨床獣医フォーラムと共同企画で開発した。
外部の足洗い場は、単に足の汚れ落とすだけが目的ではない。足の裏から感染する寄生虫の予防も目的としているという。また、2階床梁利用のキャットウォークは転落事故が多いことから提案せず、運動不足によるストレス解消にインテリアボックスを「ネコ階段」として提案するなど、ペットの立場に立っての提案に特色がある。
こうしたハウスメーカーの商品開発アイテムを活用するのもペット対応マンションを成功させるポイントといえよう。
首都圏のペット飼育可マンション数
| 年 |
物件数 |
戸数 |
| 1999 |
94 |
2,709 |
| 2000 |
149 |
8,564 |
| 2001(1〜8月) |
83 |
9,244 |
(株)不動産経済研究所調べ
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