ペット可物件を知る・探す

ペット可物件の探し方1:フローリングは犬の足腰トラブル原因の一つ。ペットにいい賃貸物件の床材とは?

「ペットと暮らせる賃貸のお部屋探し」は、何かと分からないことだらけ。
そこで編集部は、賃貸のペット可物件探しを始めるという都内在住のヨーコさんのもとへペっ太を派遣(?)し、その様子を追いかけることにしました。
ペットホームウェブでの検索のコツ、物件見学のチェックポイント、申込み→審査→契約などを追いながら、ペットに関するトピックなどを盛り込んだ連載をお届けします。
1回目は、犬の足腰トラブルの原因と言われているフローリングや、その他ペット可物件の床材について考えてみました。

【登場人物紹介】

ヨーコさん…東京都在住の37歳女性。43歳の夫と共働きで、小学3年生の娘が1人。

小太郎…ヨーコさん家の柴犬8歳。柴犬は一般的に中型犬とされるが、日本犬の中では小型犬とされる。

ぺっ太…本サイトのマスコットキャラ。ぜいたくなお腹がチャームポイントのパグ。

犬と暮らすペット可物件探し。床はフローリングでいいの?

ヨーコさんの家族構成は、ご夫婦と小学校3年生の娘さん、柴犬の小太郎の3名+1匹。現在住んでいる賃貸一戸建てのお部屋が半年後に更新を迎えるため、今より良いお部屋が見つかれば引っ越したいとの希望です。

お部屋の条件は、ご主人や娘さんの通勤・通学に便利な井の頭線の永福町駅か西永福駅の徒歩15分圏内であること。ペットに関しては、8歳になる柴犬の小太郎のために、近くに静かなお散歩コースある物件を希望しています。

以前は中型犬OKの物件を探すのにもだいぶ苦労したけど、最近はペット可の賃貸物件が増えたっていうよね。小太郎はお行儀がいいから今度はマンションでもいいかしら…。どれどれ、このペットホームウェブで検索してみよう

エリアは杉並区、間取りは2DK、2LDKにチェックして…。次はこだわり条件ね。床のタイプはやっぱり今と同じフローリングかなぁ。小太郎の抜け毛は本当にすごいからね~

わわわン、ワン(えー、フローリングは滑るからキライだよ)

ヨーコさんヨーコさん、小太郎、フローリングはキライだと言ってるよー

ええっ!あなた誰?

ペットホームウェブのぺっ太だよ~。ヨーコさんのお部屋探しをお手伝いするよー

そ、そうなの?ところで、小太郎がいってること分かるの?

分かる~。フローリングは滑るからキライだって

やっぱりそうなんだ…。小太郎、よく滑ってたからねぇ

犬の足腰のトラブルが増加。フローリングも原因の一つといわれています。

椎間板ヘルニア、股関節形成不全、膝蓋骨内包脱臼などの筋骨格系疾患や関節トラブルが近年増加しています。

ペット保険のアニコムが年に1度発表している「家庭どうぶつ白書」によると、犬のすべての疾病のうち筋骨格系疾患の割合は、2011年8.7%、2012年8.9%、2013年8.1%、2014年10.0%で、増加傾向となっています。その原因は、犬の高齢化や室内で小型犬の増加といわれていますが、運動不足や肥満犬の増加も考えられます。
同じく、アニコム「家庭どうぶつ白書2012」によると、ケガや事故の発生場所は、自宅内のリビングが39.1%と最も多く、続いて散歩中が22.8%、公園・ドッグランが12.1%となっています。くつろぎの場、リビングでの事故の多発は、滑りやすい床(フローリング)が少なからず関係しているといえるでしょう。
さらに、犬の純血種のなかには遺伝的に筋骨格系疾患になりやすい犬種があります。
NPO法人日本動物遺伝病ネットワーク(JAHD)が2000~2001年に調査した日本の家庭で飼育されているラブラドール・レトリーバーの股関節形成不全は、46.7%にも上ったという結果が出ています。これら純血種の遺伝病の原因は、過度なブリーディングに他なりません。
また、成長期の子犬全般についても、滑りやすい床環境での生活は骨や関節の成長に悪影響を及ぼすので気を付けなければいけません。

CHECK!遺伝的に足腰にトラブルを起こしやすい犬種

■股関節形成不全(股関節がゆるみ炎症による痛みで歩行に異常が表れます)
→ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、バーニーズ・マウンテン・ドッグ、その他の大型犬
■椎間板ヘルニア(背骨の間にある椎間板が飛び出して神経を圧迫し、痛みや麻痺を引き起こします。ほとんどは突発性)
→ミニチュア・ダックス・フンド、ウェルシュ・コーギー・カーディガン、フレンチ・ブルドッグ、バセット・ハウンド、トイ・プードルなど
■膝蓋骨脱臼(後ろ足の膝の骨が内側にずれる。進行すると歩行困難になります)
→グレート・ピレニーズ、チャウ・チャウ、ボストン・テリア、ポメラニアン、ブル・テリア、パピヨンなど
■レッグ・カルベ・ペルテス病(骨盤と接する側の大腿骨の先端が壊死してしまいます)
→ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、オーストラリアン・テリア、スキッパーキ、チャイニーズ・クレステッド・ドッグ、トイ・マンチェスター・テリア、ミニチュア・ピンシャー、その他の小型犬、成長期の子犬

床タイプは何を重視するかが問題。工夫次第で犬の足腰にグッドな仕様に。

となると、なるべく滑らない床がいいわね。フローリング以外ではどんな床があったっけ?

クッションフロア、カーペット、畳があるよー。それぞれに長所、短所があるよー

クッション性 滑りにくさ 掃除しやすさ 耐久性

フローリング

×

×

クッションフロア

カーペット

×

×

クッションフロアはクッション性があって掃除もカンタンそうね。でも、見た目が安っぽいのがイヤだなあ。カーペットは足腰によさそうだけど毛の掃除が大変そうだし、畳は小太郎の爪でボロボロになっちゃいそうだし…

結局は、何を重視して何を諦めるかじゃないのー

そうね。でも、フローリングのお部屋でもラグや滑りにくいマットを敷けばいいんじゃない?

いいと思う~。上に何かを敷くと元々の床を傷めずに済むから、退去の時の原状回復費用も助かるよー

なるほど

カーペットのお部屋だったらお掃除が面倒なだけ~

だったら、サイクロン掃除機かお掃除ロボを買おうかしら。こういうのがあれば小太郎の抜け毛掃除に立ち向かえそうね

わーン、わわン(ナーイス、アイデア)!

じつは前から欲しかったんじゃないの~?

編集部より

犬と住むお部屋の床は、滑りにくいタイプが理想です。ところが、賃貸のペット可物件で一番多いのは、滑りやすいフローリングタイプ。
もし、あなたの犬が遺伝的に足腰にトラブルを起こしやすい犬種であれば、フローリングのお部屋で毎日を過ごさせるのはNGです。ワンコの過ごす場所や遊ぶ場所、歩く場所にコルクマットを敷くなどして、滑らないようにしてあげましょう。

次回は、「ペット共生」と「ペット可」の違いについてお届けします。お楽しみに!

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