ペット可物件を知る・探す

ペット可物件の探し方2:ペットとの暮らしを考えてつくられたペット共生賃貸。ペット可賃貸とどこが違うの?

「ペットと暮らせる賃貸のお部屋探し」は、まだまだ何かと分からないことだらけ。
そこで編集部は、ペット可物件のお部屋探しを始めるという都内在住のヨーコさんのもとへペっ太を派遣(?)し、その様子を追いかけることにしました。
お引越しシーズンに向けて、ペットホームウェブでの検索のコツ、物件見学のチェックポイント、申込み→審査→契約などを追いながら、ペットに関するトピックなどを盛り込んだ連載をお届けします。
第2回目は、"ペット共生賃貸"と"ペット可賃貸"の違いについてまとめてみました。
【登場人物紹介】

ヨーコさん…東京都在住の37歳女性。43歳の夫と共働きで、小学3年生の娘が1人。

小太郎…ヨーコさん家の柴犬8歳。柴犬は一般的に中型犬とされるが、日本犬の中では小型犬とされる。

ぺっ太…本サイトのマスコットキャラ。ぜいたくなお腹がチャームポイントのパグ。

 ペット共生賃貸とペット可賃貸とはまったく違います。

前回勉強した犬の足腰を考えた床のことを頭に入れて…。さて、再びお部屋を検索してみよう。ん?何かしら、このペット共生マンションって…。ペット可物件とは違うのかしら?

「ペット可賃貸」と「ペット共生賃貸」は全然違うんだよー

へぇーそうなんだ。何が違うの?

ペットホームウェブでご紹介している賃貸物件は、ペット可とペット共生の2つに分かれます。どちらも「ペットと暮らせる」賃貸物件ですが、成り立ちに大きな違いがあります。
<ペット可賃貸物件とは…>
一般のアパートやマンション、戸建て住宅で、ペットと一緒に暮らすことを可能としている賃貸物件です。始めからペット可の物件もありますが、ペット禁止だった物件をオーナーや入居者の了承をいただいて、ペット可にした物件も多々あります。ペットのための設備は基本的にありません。
<ペット共生賃貸物件とは…>
ペッ ト共生賃貸は、ペットと暮らすことを前提に企画された賃貸住宅です。一般のペット可賃貸とは大きく違い、住居部分や共用部分にペットとの生活を配慮した機能や設備が備わっていることが特徴です。サービス面でも近所のトリミングサロンなどとの提携や、しつけや飼育の悩みなどを専門家に相談できるコンシェルジュサービスなどを備えている住宅もあります。

こう見ると、ペット共生のほうがペットと住むことを前提に企画されているから小太郎によさそうね

ワワンわん(ボクはペット共生がいいな)!

ヨーコさん、ヨーコさん。ペット共生賃貸の設備、見たい~?

もちろん!

じゃ、埼玉県でペット共生賃貸を企画から手がけている(株)ムサシシステムさんの物件設備を見せてもらおうよー

ペット共生賃貸は、ペットとの暮らしに便利・快適な工夫がいっぱい!

冒頭の写真は、(株)ムサシシステムさんが管理するペット共生賃貸「ヴィラコンプレール」の住民共用ドッグランです。このように、ペットとの共生(ともに生きること)を前提としたペット共生賃貸には、ペットの健康を考えた設備や、ペットとの暮らしに便利な設備が施されています。
ペット共生賃貸には、他にどのような設備があるか見てみましょう。
<室内設備>

  • ペット対応床材(フロア)…傷が付きにくく汚れにくい素材を使用。お手入れがカンタンにできます。
  • ペット対応クロス…壁の下部分(床から約90センチ)が腰壁になっていて、汚れたり、破れたりしてもすぐに取り換えられます。
  • 飛び出し防止ゲート…ペットが玄関から飛び出さないようにするための柵。ペットが苦手な人への配慮にもなります。
  • くぐり扉…ペットが室内のドアが閉まっていても行き来できる小さな扉。
  • 猫棚…物件によっては、壁面に数段の棚板を設置して猫が上下運動できるようにした設備があります。
  • 脱臭器・24時間換気システム…物件によっては、ペットの匂いやアンモニア臭を消臭したり、屋外に排出できる設備があります。

「アコルデ東台」には各お部屋にトリミング室が設置されています。

「アコルデ東台」のLDKから廊下へぬけるペットくぐり扉。

<室外設備>

  • エレベーターのペットボタン…ペットとエレベーターを使うときに他の人に知らせます。
  • リードフック…玄関先などにあり、散歩の行き帰りにリードをつないでおくことができます。
  • トリミング室…ペットの足洗い、シャンプー、ブラッシングができる設備。共用設備となっている物件が多い。
  • ドッグラン…犬を自由に走り回らせることができます。屋上や敷地内に設置されています。
  • 汚物流し…お散歩で出た犬の排泄物を自宅に入る前に処理できます。

1階の住居のみ専用庭がある「ヴィラコンプレール」。

「スプランドール戸田」の汚物流しと足洗い場。

はぁ~、ペット共生賃貸はすっごく便利そうでいいわね!
よしっ、ペット共生で小太郎と暮らせるところを探してみようっと。永福町駅で徒歩15分以内、2DK、2LDK…

あれれ?もしかしてペット共生はこれしかないの?

ペット共生のほうはペット可よりまだまだ物件が少ないよー。それに、ペット設備やサービスの分、ペット可よりも少々割高になるー

え~、割高なの?

うん。ペット可賃貸のほうが物件数も多いし、家賃もお安めの設定だよー

物件数が少ないと、立地やお部屋の条件で妥協しなければいけないってことになるわね…

ペット可賃貸とペット共生賃貸、諸費用などの違いは?

ペット可賃貸とペット共生賃貸では、ペット用設備の有無以外にも家賃や諸費用などに若干の違いがあります。以下、簡単な表にしてみました。

ペット可賃貸 ペット共生賃貸
ペット設備 基本的になし あり
入居者 ペット飼う人以外にも、ペットを飼っていない人や好きではない人も住んでいる。 ほとんどがペットを飼っている人やこれから飼う予定の人。もしくは、ペット好きの人。
入居できるペット 小型犬1匹、または猫1匹までのお部屋が多いが、オーナーさんの経験と判断により中・大型犬可などもある。また、相談次第で指定されたペット以外がOKになることもある。 小型犬から中・大型犬まで、猫、多頭飼育を想定した(2匹までなどの条件あり)企画の物件が多い。
家賃 ペット共生より割安 ペット可より少々割高
敷金・保証金 0~2か月 1~3か月
礼金・敷引き 0~1か月 0~1か月
管理費 なしの物件もある あり
更新料 家賃の0~1か月分 家賃の0~1か月分
原状回復義務 あり あり
ペット飼養細則(ペットに関するルール) ほとんどなし。あっても簡易なものが多い あり。管理規約で定められていることもある


あれ?ペット可賃貸だと、ペットを飼っていない人や好きじゃない人も住んでいるのね?

そう。だから、マナーをきちんと守らないとトラブルになるよー。もちろん、ペット共生でもマナー・ルール違反はダメー

やっぱり集合住宅はいろいろと大変ね。小太郎は戸建てで伸び伸び育ったから大丈夫かしら?

ワッわわわん(大丈夫。ボクもう8歳だよ)!

編集部より

ペットと暮らすことを前提につくられたペット共生賃貸は、ペットと飼い主にとって便利で快適な住まいといえるでしょう。ですが、残念ながらまだ物件数も少なく、家賃や初期費用が少々割高になっています。
その反面、ペット可賃貸は物件数も豊富でコストも割安。お好きな立地やお部屋の条件、価格帯から選ぶことができます。
どちらにしても集合住宅の場合は、犬のしつけと飼い主さんのマナー意識が欠かせません。戸建てでペットと暮らしていた方は、しつけとマナーをもう一度見直しておきましょう。

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