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犬猫の“救える命の活動”を不動産会社がサポート!住協川越支店のいぬねこ里親会へ行ってきました

保護犬や保護猫たちの新しい飼い主を探す譲渡会や里親会。保護施設やペット関連ショップ、ホームセンターやペットイベントなど、さまざまな場所で開催されています。でもそれが不動産会社で行われているとしたら…?ペットと暮らせるお部屋をご案内するペットホームウェブとしては、ぜひ詳しいことをお聞きしたい!…ということで、早速行ってきました。

いぬねこ里親会を行う住協川越支店へ

埼玉県川越市といえば古くからの城下町。「小江戸川越」と呼ばれ、多くの人に親しまれています。今回取材させていただいたのは、JR川越駅から徒歩6分ほどの場所にある住協川越支店さん。この日は保護猫カフェねこかつが主催する猫の里親会がエントランス横で行われていました。

緑が出迎えてくれる住協川越支店のエントランス

新築戸建てを求めるお客様は、ペット設備への関心が高い

こちらで里親会をやるようになったいきさつをお聞きする前に、住協川越支店の主な業務内容をお聞きしました。
「売買、賃貸、仲介すべて手掛けていますが、新築戸建ての売買が多いですね。お客様の層は20代後半から40代前半が主ですが、川越自体が古い街なので古くから住んでいる50代60代のお客様も住み替えでよくご利用いただいております」(住協川越支店 田代支店長)

川越は渋谷や新宿から電車で約50~60分、池袋からは急行で30分ほど。首都圏で働き、マイホームは新築戸建てを…という人にはちょうどいい地域なのかもしれません。ペットと暮らすお客様も多いのでしょうか?
「たくさんいらっしゃいます。お客様からよく質問されるのは、犬が滑らない床や猫が引っかいても破れにくい壁紙、ペットドアなど。ペット設備のオーダーは年々増えていると感じています」(田代支店長)

住協川越支店の壁材・床材の展示コーナー

二度と猫にかわいそうな思いをさせない里親探しを

この日の猫の里親会を主催している保護猫カフェねこかつの活動について、店主の梅田さんにお聞きしました。
「年間200頭の保護猫を譲渡しています。保護した猫には、ワクチン接種、避妊去勢手術、虫下し、マイクロチップ、ウイルス検査、病気の治療をするので猫を譲り受けるには3万円の譲渡費用がかかります。いただいた譲渡金はすべて次のコの医療費に充てていますが、目を取る、足を切断するなどの特別な処置が必要な猫の譲渡金も同じにしているので、どうしても足が出てしまいます」(保護猫カフェねこかつ 梅田さん)

取材日にきていた里親募集中の女のコ

つまり、ねこかつの活動はすべてボランティアによるもの。猫好きの善意によって成り立っているのです。
「それぞれかわいそうな思いをした猫ばかりなので、二度とそういう思いをさせたくありません。猫が飼えなくなる要素が多分にある方には難しくなります。例えば、ペット不可の物件に住む人や猫を屋外に出したい人。これらは苦情や病気、交通事故のリスクが高いので、アンケートにお答えいただいて判断しています」(梅田さん)

猫の情報は各ケージのカードに記載されています

アンケートで「里親になれる」と判断された人には、後日、ねこかつさんが自宅まで猫を届けます。ここからが「トライアル」。約2週間、家族や先住犬、先住猫との相性などを見てから正式譲渡となるそうです。

きっかけは「猫を飼いたい」と思った1人のスタッフ

住協川越支店では毎月2~3回のいぬねこ里親会が行なわれているそう。では、住協川越支店のような不動産会社と保護猫カフェねこかつのような猫の保護団体が、どのようないきさつで里親会を開くようになったのでしょうか?
「2年ほど前、猫を飼いたいなと思ってネットで調べ始めました。アメショはいくらかな?などと調べているうちに、保護猫の里親会や譲渡会を知りました。そして、殺処分される犬や猫のことを保護団体のホームページで知り、とてもショックを受けました。殺処分のことは当然知っていたのですが、ガスで苦しみながら死んでいくとは思わなかった。だからせめて猫を飼うとしたら、譲り受けようと思いました」(住協川越支店 森田さん)

住協川越支店の森田さん(左)と保護猫カフェねこかつの梅田さん(右)

ねこかつの活動を知った森田さんは、住協川越支店の空きスペースで里親会をやれないだろうか…と思い至ります。そして、当時の支店長に話してみると…?
「前任の支店長も犬猫好きだったので賛成してくれました。正直なところ、不動産会社がそういうことをやるのもおもしろいかも…という考えもありました。そこで、ねこかつさんに“うちで里親会やりませんか?”とメールを送ると、“ぜひ”というお返事をもらえたので、テントや机を用意してスタートさせました。微力ではありますが、お役に立っているのであればうれしいのですが」(森田さん)

受付横の里親会ポスターと受付スタッフさん

その後、里親会を見たわんにゃん小梅保育園が加わり、2つの保護団体と住協川越支店で里親会を開催するように。ちなみに森田さん、その後2匹の保護猫を迎えたそうです!

保護猫を知らない人に知ってもらえる意味

保護カフェねこかつさんとしては、意外な展開だったとか。
「なかなかこういった申し出をしてくれる企業はありません。ねこかつの活動はすべてボランティアなので、つねに活動資金も人手も不足しています。僕らにとっては、住協さんにテントや机をご用意いただき、非常に助かっています。そして、普段私たちが訴求できない人たちに里親会や保護猫を知っていただける。そこに意味があります」(梅田さん)
なるほど。ねこかつさんが発信する情報を見る人は猫の保護活動に興味がある人ですが、住協川越支店に来る人は「家を建てたい人」や「家を探したい人」。なかには以前の森田さんのような人もいらっしゃるはず。そして「知る」ことから何かが始まります。

接客テーブルでも里親会をお知らせ!

猫との関わりがコミュニケーションとPRに

田代支店長によると、家を扱う不動産会社では以前から猫との関わりがあったのだとか。
「販売している住宅をお客様に案内したら子猫が捨てられていたり、お客様から“猫が箱に入って捨てられているんだけど…”と連絡が入ったこともありました。そんな猫を保護したりでうちには今6匹います(笑)。こういう活動はいいことだと思います」(田代支店長)
「保護猫や里親会にかかわりを持ってからは、犬猫がらみのニュースを見ると敏感になっちゃいました」(森田さん)
ところで、里親会は会社のPRになったのでしょうか?
「Facebookで里親会をお知らせすると、いいね!やコメントを沢山いただきます。ねこかつさんの里親会情報を見て弊社に足を運んでくれるお客様がいたり、Facebookにいいね!を入れてくれたお客様にご契約いただいたこともありました」(森田さん)
住協川越支店Facebook(里親会のスケジュールが掲載)
「年末に自分が担当したお客様にカレンダーを配ってまわりますが、“いい活動をしていますね”って声をかけていただきます」(田代支店長)

猫に会い来るご近所さんも

今日はどんなコが来ているかな?と森田さん

不動産会社と保護団体のタッグによって開かれている住協川越支店のいぬねこ里親会。まったく違う両者が、里親会という“救える命のための活動”を通じて協力する姿は、モフマガスタッフの眼にとても頼もしく映りました。また、いい雰囲気でお話されている森田さんと梅田さんの姿から「こういういい関係が何かを続けていける原動力になっているのかな゙…」とも感じました。
川越周辺でお家のご相談がある人や保護犬や保護猫を迎えたい人は、ぜひ、住協川越支店に足を運んでみてくださいね!

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