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ドッグラン付きペット可賃貸を管理する万仁土地(株)「ドッグラン運営のポイントは、きちんとしたルール作りにあります」

今回取材させていただいたのは、千葉市花見川区のJR総武線の新検見川駅を拠点に賃貸仲介および売買、管理業務、社宅・社員寮の紹介を行っている万仁土地株式会社さん。
同社がリノベーションを行い管理しているペット可賃貸マンションを参考に、犬の遊び場であるドッグランの運営についてお話を伺いました。インタビューに応じてくださったのは営業部の隅元光一さんです。

御社ではドッグラン付きのペット可賃貸を管理されているそうですね。

はい、弊社ではサンライズヒル朝日ヶ丘A棟というペット可賃貸マンションの管理を行っています。この物件では、中型犬までの犬・猫が2頭まで飼育可能です。(犬と猫の混合もOK)
もともとは某大手企業様の社宅として弊社が建築から携わった物件なんですが、残念ながら昨年解約となり1棟空室になっていました。弊社ではこれまでにも一般の物件をペット飼育可の物件に転換する案件をいくつか扱ってきていたので、各部屋にリノベーションを施してペット可物件への転換をはかることにしました。
ペットを飼える物件にするにあたって目をつけたのが、建物の敷地の片隅にあった空き地です。崖沿いではあるものの、犬を遊ばせるのには十分な広さで、ドッグランにするには持ってこいのスペースでした。
まず、空き地になっていた敷地を整地してフェンスで囲い、芝生を敷きました。さらに、設備として水道を引き、遊んだ後に土などを洗い落とすことができる足洗い場を設置しています。ドッグランの入り口は扉を二重にしてあって、ドッグランへの出入りの際に犬が逃げ出してしまったりしないようになっています。

駐車場の隣に作られたドッグラン


ドッグラン以外にも、部屋の間取りを数種類用意したり、床材をCFシート(※)にするなど、物件の魅力を高めつつ、ペット可物件としての設備をしっかりと整えることで、ペットと暮らすのにより良い環境となるように工夫しています。サンライズヒル朝日ヶ丘の賃料は周辺の賃貸物件の平均より少し高めに設定していますが、それでも大変な人気で、昨夏の終わり頃から3月現在までの約半年で90%以上のお部屋にご入居いただいています(2014年6月現在では満室)。
※CFシート・・・クッション・フロアシートの略。弾力性や耐熱・耐水性、遮音性などに優れる長尺床材の総称で、傷などもつきにくいことから、ペットの飼育をおこなう部屋に適している。

ドッグランを管理する上で、どのような工夫をされていますか?


まず、これはマンション全体での管理にもかかわることですが、マンションで飼育することのできる犬種・ドッグランを使用することのできる犬種を限定しています。
入居希望の方がお申し込みをされる段階で、飼育している犬の犬種をお聞きし、場合によっては犬の写真を確認させていただきます。犬種で飼い犬のサイズがはっきりわかる場合は良いのですが、ミックスなどの場合は判断が難しいので、できるだけ写真の確認をするようにしています。確認用の写真を撮っていただく際には、「犬をだっこして写真を撮ってください。」、「犬のサイズが分かる物と一緒に写真を撮ってください。」というようにお願いをするなど、犬のサイズには特に気をつけるようにしています。
また、弊社では犬種とサイズの対応表を作り、その基準をもとにお客様への対応をしています。具体的には、中型犬とされる犬種で、成犬時の体重が20kg未満かつ体高が50cm未満の犬は飼育OKです。それ以上のサイズの大型犬については集合住宅での飼育が難しい場合が多いので、飼育不可とさせていただいています。ただし、中型犬であっても、いわゆる闘犬と分類される犬については飼育不可としています。
このように、ある程度犬種とサイズを限定することで、マンションの共用部分やドッグランでのトラブルがおきにくい環境を作るようにしています。

飼育許可犬種リスト

さらに、ドッグランへの弊社の管理が十分に行き届くように、ドッグランの使用を入居者の方とその飼い犬に限定しています。また、ドッグランを使用できるのは入居者の中でも、ドッグラン使用許可の申請を行って、許可された方のみとしています。
申請には狂犬病や各種ワクチン接種を受けたことが証明できる書類の提出が必要で、それらの書類の提出と引き換えに許可証を交付するという仕組みなんです。許可証は一年ごとに更新されるので、次年度の更新の際には改めてワクチン接種が証明できる書類を提出していただきます。ドッグランで犬同士のふれあいを安心して楽しんでいただくためには、入居者の方にお手数をかけることにはなりますが、こういったルールをしっかり決めておくことが大切です。

年1回更新されるドッグラン利用許可証

また、入居の際に記入・提出していただいたペット飼育規則・誓約書とは別に、ドッグランの利用誓約書の提出をお願いしています。ここでは、ドッグランの利用時間、給餌の禁止、ゴミや排泄物の処理などといったことから、犬の遊ばせ方、しつけレベルの基準などを飼い主さんに確認していただき、ドッグランが適切に利用されるためのルールを明確に示しています。

万仁土地株式会社の今後の展望についてお聞かせください。


今回は弊社がオーナーの物件だったということもあり、通常よりも間取りや予算について自由に考えることができた面はあります。しかし、今回のリノベーションやドッグランの運営で得たノウハウは、弊社が管理する既存のペット可物件にも応用することができます。今後、新規のペット可物件の開拓を行っていく際にもしっかりと役立てていきたいですね。

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