ペット可物件で暮らす

【犬のしつけ】ペット可物件で暮らす犬に必要な「犬の社会化」とは?~怖がりな犬を他の犬や人に慣らそう~

怖がりな犬は「犬の社会化」不足。怖がる必要がないことを理解・経験させよう

初めて出会う他犬や他人がいると物陰に隠れて近づこうとしないシャイな犬、防御的で相手を寄せ付けようとしない犬、自分が追い込まれると吠える・唸るなどの威嚇行動をする犬。このような犬に不足しているのが【犬の社会化】です。 社会化不足の犬は不安や恐怖が先立ち、知らない犬や人が見えただけで吠えて威嚇するような犬も少なくありません。どのように社交的に振舞えばよいかも分からないのです。
犬の社会化不足とは、子犬の社会化期(触れ合いの経験に対する感受性が強い時期である、生後3週齢から12週齢)に、外界との接触が不足してしまったことが原因です。 この問題はすべてを同時に修正することは難しいため、状況を確認しながら順番に対処していくことが肝心です。
犬が怖がるものに少しずつ慣らしていくこと、怖がる必要がないことを理解・経験させていくトレーニングが必要です。

ペット可物件で暮らす犬には、「犬の社会化」が必須です!

ペット可マンションには、犬にとっての「他の犬や人」がたくさん住んでいます。お散歩に出かける時、廊下やエレベーターで他の犬や人に会うことが多々あります。犬の社会化ができていないと、驚いて吠えたり、飛びかかってしまったり、噛みついてしまう事故につながりかねません。
ペット飼育がOKなマンションやアパートで暮らす犬には、戸建て住宅に住む犬以上に「犬の社会化」が求められます。あなたの犬に少しでも思い当たるところがあったら、トレーニングが必要となります。

他の犬を怖がる・威嚇する場合のトレーニング法

お散歩などで、他の犬が見えただけで威嚇をしたり、またクンクン鳴いて逃げる・怖がるような犬へのトレーニング法です。
まずは友人の犬などに協力してもらい、自分の犬が威嚇や怖がらない距離まで近づいてもらうようにします。犬が落ち着いていられたら、「いい子!」と言葉で即座に褒め、オヤツなどのごほうびを与えます。これを数回繰り返し、 この距離にいる他の犬という存在(刺激)に対して、犬を馴れさせます(犬が他の犬を怖がらない距離を確認してください)。
また、この犬に会うとごほうびが貰えることを理解させることも目標とします。そして、馴れたところで少し距離を近づけ、同様のことを繰り返します。以前は威嚇したり怖がっていた距離が短くなれば、まずは成功です。
それを数回繰り返した後、犬が落ち着いていられれば距離をさらに縮めます。ここで注意することは、いきなり距離を縮めようとするのではなく、あくまでも犬の感情のペースで進めることです。万が一、距離を縮めたときに威嚇や怖がりがあれば、再度、距離を離してください。性急な対応は逆効果になります。


犬は、自分が怖くない距離で他の犬に近づいてオヤツを貰いたいはずですが、怖さとオヤツをもらいたい気持ちがせめぎ合っています。 そこで、松・竹・梅とランク付けしたオヤツを何種類か用意しておきます。
最初は竹のオヤツを、2回目と3回目は梅を、そして4回目には松のオヤツなどと、不規則にオヤツを与えます。 どんなオヤツが出てくるか分からないことで、興味を継続して強く持たせるのが目的です。最後は多少怖くても問題ないことを理解し、「もっといいオヤツが欲しいから我慢しよう」となるのです。
距離を縮めても怖がる必要がないことを犬が理解できれば成功です。これを繰り返し行なっていけば、隣にその犬がきても威嚇したり怖がることがなくなり、最終的には一緒に遊んだりもするようにもなるでしょう。

特定の犬に慣れたら、次は似た系統の犬でトレーニング

しかし、協力してくれた友人の犬に慣れたからといって、別の犬にも同様に接することができるとは限りません。多くはできない場合がほとんどです。では、どのようにしていけば良いのでしょうか?


次のステップは、友人の犬が白い小型犬であったなら、他の白い小型犬に慣れさせます。他の白い小型犬に慣れることで、あなたの犬は白い小型犬は怖がる必要がないと認識するでしょう。 ただし、友好的に振舞う犬のほうがうまくいきますから、怖がりで威嚇するような犬は避けてください。
さらに次のステップは、茶色の小型犬、その次は黒の小型犬…というように、小型犬を軸にして系統的に慣らさせていきます。もしくは、白い犬を軸にして中型犬から大型犬と慣らしていく方法もあります。あなたの犬がより怖がらないのは、白い犬なのか小型犬なのかをよく見極めて、どちらの系統を軸にして慣らしていったほうが犬がストレスなく対応できるかを判断してください。
2回目、3回目と続けると、慣れていくスピードも早くなります。飼い主さんにとっては時間と手間がかかることですが、根気よく継続していくことが肝心です。
社会化された犬との暮らしは、行動範囲がグッと広がります。飼い主さんにとっても犬にとっても楽しい毎日が待っているでしょう。

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