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【第4回】甲斐犬と暮らす大家夫婦に新しい家族が!犬と猫と赤ちゃんの共同生活が始まりました

こんにちは。横浜にある愛犬家専用のペット共生型賃貸マンション「シェンノワール」の大家です。
さて、すっかりご無沙汰してしまった「黒犬マンション通信」。今回は、世話焼き大家の立場を離れて、甲斐犬2頭と暮らす夫婦に起きた、家族の変化に関するお話です。

犬のいる家に猫が来た!どうする犬達!

過去のコラムの中で、たびたび登場している我が家の甲斐犬「ふうかるび」。風花は夫の、華瑠美は私の連れ子として、私達家族はスタートしました。
実はこの「ふうかるび」、出会ったのはともに1歳前後の言わば幼馴染。お互いが負傷するような壮絶な喧嘩を3か月に1度は繰り広げるほどの大変仲の良い関係ですが、私達には目には見えない固い絆で結ばれている2頭です。

家族になったばかりの若かりし華瑠美(左)と風花(右)

さて、そんな活発な犬2頭が住む我が家に、ある日突然、子猫が飛び込んできました。
それは、「シェンノワール」の前の側溝から出られなくなっていた子猫で、数日がかりで夫婦で助け出した1匹の野良猫でした。
でも私達夫婦は、犬の飼育経験はあっても猫に関してはまったくのゼロ。しかも、ウチに居るのはよりによって甲斐犬、、猫と共存なんてできるのかしら?
と、初めての経験にもちろん戸惑いはありましたが、黒犬と黒猫という素敵な偶然に縁を感じて、早々と家族に迎え入れることになりました。

七夕の夜に拾った男の子なので、彦星にちなんで「ひこにゃん」と命名

でも、そこはやっぱり猟犬の血が流れている甲斐犬。小さな黒猫に興味津々、目がランラン。
ただ、いきなり飛び掛かったりはしなかったので、まぁ徐々に慣れるだろうと、夫婦+犬2頭+猫で新たな家族をスタートさせることになったのです。

なんとも言えない緊張感を醸し出す「ふうかるび」と、どこ吹く風のひこにゃん

今度は赤ちゃん?そんな矢先に事件勃発

そんな黒猫との新生活が始まった直後のことでした。
今度は人間の赤ちゃんから、「来年から家族に加わります!」と、私達夫婦のもとに予約が入ったのです。
えーっ!まだ犬と猫との生活も安定していないのに、今度は赤ちゃん??
この予約がもう少し早かったら、猫は間違いなく里子に出されていたでしょう。いや、実際は、まだ全然間に合うタイミングでした。
でも私達は、「幸せを呼ぶと言われる黒猫が、この新しい命を運んできたんだ!」となんだかんだと理由をつけて、夫婦+犬2頭+猫の生活を1年弱ほど楽しむことを選びました。
そんな矢先に、恐れていた事故が起こりました…。
それは、猫が家族に加わって3か月が経った頃。
犬達も特に猫を気にすることもなくなり、無事に家族の一員として迎え入れてくれたと私達の気が緩んだときでした。
ある日の夕方、リビングでまったりとくつろぐ夫婦+犬2頭+猫。
突然、犬の「ガウッ!」という声の後に、「フギャーッ!」という悲鳴が聞こえ、子猫がソファーの下に潜り込んだのです。
慌ててソファーを持ち上げてみると、そこには肩で息をしている猫と大きな血溜まりがありました…。
現場を見ていなかったので正確にはわかりませんが、おそらく、猫が寝ている犬に近寄ったのでしょう。どこを噛まれたのかはその時はわかりませんでしたが、急いで動物病院に連れて行ったところ、頭蓋骨陥没骨折の重傷で、2週間の入院治療となりました。
幸い、懸念された脳や視覚への影響はなく、退院後はすっかり元気を取り戻しましたが、私達の甘い考えのせいで猫の命を危険にさらしてしまった、飼い主として大いに反省すべき事故でした…。
もちろんこの事故があってからは、犬と猫をしっかりと隔離したのは言うまでもありません。片方をフリーにする時は、片方を別の部屋やケージに入れるという交代制にして、みんなが少しずつ我慢をする共同生活を始めました。
と言っても、この時我が家の犬達は、毎日夫とともに出勤していたので、猫は日中はフリー。休日は少し大変でしたが、全員がそこまでストレスのかからない生活だったので、この時点では何とかなりました。ですが、新しい家族の加入は目と鼻の先、ずっとこのままというわけにはいきません。

赤ちゃんを迎えるために下した決断とは?

交代制フリータイムが始まって数か月、そろそろ赤ちゃんを迎える準備を始めなければ、と、それぞれ重い腰と重いお腹を上げた私達夫婦。
犬と猫の関係は何とか落としどころを見つけたけれど、犬と赤ちゃん、猫と赤ちゃんの関係はどうなのだろう、一緒に暮らせるのかな…。
みんな同じ大事な家族だけど、赤ちゃんに怪我をさせることは、絶対にあってはならないし…。
SNSには、犬や猫と眠る愛くるしい赤ちゃんの画像が溢れています。でも一方で、犬が赤ちゃんを噛んでしまった悲しいニュースもあるわけで、たとえ人懐っこい大人しい犬であっても、「ウチのコは絶対大丈夫!」はあり得ません。ましてや、我が家では命に関わる事故が起こったばかり。
ちなみに、今回猫を噛んでしまったのは風花でした…。
風花は臆病な性格もあり、先手必勝タイプ。過去にも同じようなシチュエーションで、同居犬を噛んで怪我をさせてしまったこともあります。
華瑠美もひこにゃんや他の犬がそばへくることを嫌がりますが、サッと逃げて攻撃はしません。ひこにゃんに至ってはまだまだ未知数…。
そんな犬猫の性格や過去の事故、そして夫と私の家族環境から、私達が悩みに悩んだ末に下した苦渋の決断は、赤ちゃんが来たら、風花は夫の実家に預けるということでした。
こう聞くと、実家とは言えまるで風花が里子に出されるイメージですが、そもそも風花は、我が家に来る前の6年間、夫とともにその実家で夫の家族と暮らしていました。しかも、これまで通り平日は毎日、夫の家族とともに夫のいる会社に出勤するので、夫とは基本は毎日会える環境です。
ただ、一代一主といわれる甲斐犬、かつ夫への執着が人一倍強い風花に対し、夫から引き離すという辛い思いをさせてしまったのは紛れもない事実、私達夫婦にとって本当に苦しい決断でした。

実家でくつろぐ風花(左)と、かなりな頻度でお泊りさせてもらっている華瑠美(右)

ちなみに、正直なところ、風花だけでなく華瑠美も少し危ないなと感じています。突発的な子供の動きをとても警戒しているので、フリーのときは油断禁物、絶対に目を離しません。ひこにゃんに至っては、子供に触られても意に介さずの強心臓。良い遊び相手になってくれているので、まぁ大丈夫でしょう(もちろん注意は怠りませんが…)。

本当は犬・猫・子供と家族みんなで暮らしたい!

そんなわけで、夫婦+犬2頭からスタートした我が家は、夫婦+犬1頭+猫1匹+子供1人と多種多様な家族になりました。
でも、子供がもう少し大きくなって、犬にちょっかいをかけなくなったら、またみんなで暮らしたい。それが今の私達夫婦の夢です。
ただ、もう犬達は12歳のシニア犬、時間はあまり残されていません。考えたくはないですが、果たして間に合うのでしょうか(涙)
と、最後に湿っぽい話になってしまいましたが、犬も猫も子供もみんな出会いは何かの縁、命に変わりはありません。
でも、我が家のように、どうしても相性が合わない組み合わせもあるので、タイミングを見誤らず、後悔のないよう犬や猫や子供を家族として迎えたいものですね!
以上、「黒犬マンション通信」でした。

華瑠美にまとわりつくひこにゃんと、それを鬱陶しがる華瑠美のツーショット

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