ペット可物件を知る・探す

(株)リバティーエステート:ペット可リノベマンション販売「リノベーションを通して、お客様に安心して住んでいただきたい。それがすべてです」

近年、話題になっている注目ワード「リノベーション」。しかし、言葉はよく聞くものの、「リノベーションとは具体的にはどのようなものなのか」、「何を目的として行われるのか」ということについては、あまりご存じない方も多いのではないでしょうか。
今回は、中古マンションのリノベーションと販売を行っている、株式会社リバティーエステートの市毛宏明さん、安野智子さんに「リノベーションについて」、また「ペット可マンションについて」というテーマでお話を伺いました。

まず、御社のお仕事についてお聞かせください。

【R1住宅】検査項目例

市毛:当社は主にリノベーションを取り扱っておりまして、中古マンションを購入・リノベーションして販売を行っています。
まず、仲介業者様を通して当社が中古マンションを購入し、その物件をどのようにリノベーションしていくかを考えます。予算をできるだけ有効に活用するため、物件の設備をよく確認し、交換が必要な設備は新しい物に取り替えつつ、まだまだ十分に使える状態の設備については残すようにしています。万が一、備品に不具合があった場合には、対応するアフターサービスを提供するなど、保証を充実させています。新規で取り替えている備品についてはお部屋のお引き渡し日から一年間、既存の備品に対してはお部屋のお引き渡し日から半年間をアフターサービスの範囲としています。
リノベーションは一ヵ月近く時間がかかる場合もあり、その期間を通して、例えば「キッチンの位置をどうするか」、「種類はカウンターキッチンにするのか、L字型のものにするのか」など、様々な要素について相談しながらリノベーションを進めていきます。その後、当社の営業部門へと、リノベーション内容のプレゼンを行い、実際の販売へと繋げます。
扱うのが中古のマンションですから、築年が古い物件という場合もあります。築年が古い物件で一番恐いのは、やはり水漏れなどといった配管のトラブルです。築年が新しければそういった配管から水が漏れることはまずありませんが、念のために、できるだけ配管の交換を行うようにしています。トラブルが多い箇所だからこそ、お客様に安心して購入していただける様に、万全の対処をします。
また、当社はマンションの販売にあたって「瑕疵(かし)保証」というものをつけています。通常、当社は売り主ですので、宅地建物取引業法により2年間の責任を行う義務が有ります。これに加えて、第三者機関に建物とお部屋の診断を行っていただき、その基準を満たしたものについては、通常の保証期間からさらに3年間、トータルで5年間の保証を行うことにしています。
また、リノベーション住宅推進協議会が定める一定水準の条件をクリアしたものについては、「R1(アールワン)※」というラベルをつけ、安心してお住まいいただける品質を保証するものとして表示しています。
当社としてはこういった「最大5年間、1千万円の瑕疵(かし)保険」、「R1基準のクリア」、「設備のアフターサービス」といった3点を保証として提供しています。
R1(アールワン):リノベーション住宅推進協議会が定める、区分所有マンション専有部の統一基準に則ったリノベーションを施した住宅を「適合リノベーションR1住宅」といいます。(リノベーション住宅推進協議会より)

お客様からリノベーションを依頼されることはありますか?

市毛:当社の行うリノベーションには、当社の方で条件を設定して行うものと、お客様からの要望を受けて行うものの2種類があります。
後者の場合、購入した物件をリノベーションを行っていない状態で一度お客様に見ていただいた後で、お客様ご自身のご要望をお受けして、リノベーションを行うことになります。ただし、件数としてはそれほど多くはないので、前者のように私達の主導でリノーベーションを行うのがほとんどです。
安野:当社のこれまでの経験から、リノベーションに際して改善が必要なポイントはできるかぎり改善しており、どのような方にも住みやすいリノベーションを施すようにしています。
さらに、地域の特性に合わせ、間取りの工夫をしています。例えば、ご高齢者が多い地域であれば、落ち着いた和室を造り、若い方々の多い地域であれば、和室を洋室に変更したりと変化をつけています。

リノベーションするマンションを購入する際の目安はありますか?

市毛:基本的に昭和56年5月31日以前の物件は旧耐震基準の物件ですので、できるだけ新耐震基準の物件を購入したいとは考えていますが、当社はこういった築年数にはそれほど重きを置いていません。というのも、先程申しましたように、旧耐震の建物についても様々な保証を行っていますし、建物の作りがしっかりとしてさえいれば十分なリノベーションを行うことは可能です。また、旧耐震の建物についてもやはりお客様のニーズがあるということもあって、取り扱っているという側面もあります。

どのくらいの価格帯の物件が売れていますか?

市毛:当社がこういったリノベーションを手掛けるようになってから、今年で11年目になりますが、やはり3,000万〜4,000万円代の物件よりも、1,000万円代の低価格帯の物件ニーズが多く、取り扱いの主流となっています。例えば、ある地域の月々の平均家賃が7万円〜8万円くらいだとすると、こうした低価格帯のリノベーションを購入するローンを組んだ場合、毎月のコストが5万円〜6万円程度におさえられることもあり、結果的にお得になることが多いですね。
また、当社の特徴として、全ての物件にというわけではありませんが、登記費用・火災保険料・銀行事務手数料などといった初期費用について当社の方で負担をすることで、頭金10万円で購入できるような仕組みも用意しております。
安野:新生活を応援するために、物件によってはエアコン・冷蔵庫・洗濯機・テレビ、それとは別に家具の4点セットなどを付けて、販売を行っております。

築年数と物件の人気の関連についてお聞かせください。

市毛:どちらかというと、当社でマンションの購入をされるお客様は築年数よりも、エリアを重視されることが多い様です。
近年はマンションが数多くあるということもあって、地域を絞って検討されるお客様がよくいらっしゃいます。こういった方の場合、「子供が通う学校を変えたくない」、「古くからの友人が同じエリアにいる」などといった理由で、住むエリアを既に決めていることが多いので、実際にマンションの購入をされるのも、そのエリアに元々住んでいる方が多いのです。
駅に近かったり、東京や横浜という有名な地域であるという場合は別ですが、やはり知らない土地でマンションの購入を検討するのはハードルが高いようで、マンションの近所の方が購入されることが多いです。

リノベーションをする際に工夫されていることはありますか?

市毛:私達がこの業務に携わる上で一番やりがいを感じるところは、「物件をいかに変身させるのか」ということです。当社が安くマンションを買えているのには、やはりマンションや部屋に何らかの要因があるわけですから、部屋の様々な要素に手を入れてそういった部分を改善して行く必要があります。
キッチンや壁紙、和室や洋室の変更など多くの項目がありますが、例えば、「東向きの部屋で日当りが悪い場合には床の色を明るい色にする」だとか、「畳をありきたりの和畳ではなく、琉球畳に変える」、ファミリー層を意識して「お風呂場の面積を広めに取る」といったような数々の工夫を行っています。
安野:また、給湯器などをはじめとした部屋の設備については、リノベーションを行う際に、出来る限り新しいものに交換するようにしています。当社の仕組みとして様々な保証を行っていることもありますから、たとえまだ使える設備であっても、確実性を優先して新品を備え付けることにしているのです。

ペット可の物件とペット不可の物件の違いは何でしょうか?

市毛:近年、ペット可のマンションは増加傾向にあります。当社はペット可の物件だけを専門に扱っているというわけではありませんが、ペットを飼育していらっしゃる方、飼育したいと考えていらっしゃる方が多いという状況から、ペット不可の物件をペット可に切り替えるということが増えてきました。例えば、新築の際にはペットが飼育できなかったマンションであっても、一定数以上の住民の方に賛同していただけた場合などには、ペット可に変更するといった具合です。
昭和期には、ペット可にしているマンションはあまり無かったため、こっそりと飼育していたり、「迷惑をかけなければよい」というような感覚の人もいたようですが、現在ではそういうわけにはいきません。当社では、マンションの管理規約に「ペット飼育が可能」と明記されている場合のみ、ペットの飼育を許可しています。販売後のいらぬトラブルを避けるという意味でも、管理規約でペット不可となっているマンション、または曖昧な基準を提示しているマンションについては、ペット可としての広告をしないことにしています。

御社のペット可マンションで大型犬の飼育は可能ですか?

安野:マンションをペット可にする際は、対象を小型犬としている場合が多く、残念ながら大型犬はほとんど想定していません。
管理組合にもよりますが、体長が何センチ、体重が何キログラムといった具合に細かく決めているところもあります。大抵のペット可マンションはペット飼育細則というものを設定していて、届出制などといった形で申請を行い、許可が下りれば飼育できるというところが多いです。やはり体長と体重、体高などといったサイズで飼育可能かどうかが決まることは多く、基本的には飼育できても中型犬までとしているところが大半です。おおよそ、10kgまでとしているところが多いという印象です。
以前、私が担当したマンションには珍しく大型犬が飼えるマンションがありましたが、そこでは管理組合の話し合いのもと、詳細にペット飼育細則を取り決めて運営をされていました。やはり、ペット細則をしっかりと組んであるマンションの方が、全体的にトラブルが少なく住みやすい様ですね。
市毛:当社はペット可のマンションをいくつも扱っていますが、ペットに関するトラブルは、少なくとも私が担当し始めて以来、一度もありません。きちんと事前に管理規約・ペット飼育細則などを提示・相談して、「こういう決まりですよ」ということを、あらかじめお客様にしっかりと伝えていれば、トラブルになることはまずないのです。マンションの管理者と住人が、お互いに情報を共有して理解を深めておくということが大切です。

「ペット可マンションでは管理規約、ペット飼育細則をきちんと定めることが大切です。」

現在あるマンションなどをペット可物件にするには?

安野:現在ペットの飼育不可のマンションで既に住人の方がいる場合、ペットの飼育を可能に変更するためには住民の方の賛同が必要になるケースがほとんどです。ですから、まずは「ペットを飼えるマンションにしよう」という議題を住民の方に告知して、総会での話し合いと賛同の決議を得る必要があります。
住民による総会は1年に何回もあるわけではないので、この賛同を得る段階で数年かかる場合もあり、忍耐強く働きかける必要があります。もちろん、ペット飼育に反対なさる方もいらっしゃいますから、大きなマンションでこういった意見をまとめるのは大変です。初めから管理規約などに「ペット可」の記入が全くないという場合は、皆さんそのつもりで購入されているので、それを後から変更するというのに同意を得るのは難しいのではないでしょうか。
ただし、比較的規模の小さなマンション、20戸〜30戸くらいの小さなマンションであれば、住人の皆さん同士で面識があったり、管理組合などのコミュニティが活発である場合も多いので、意外と話がまとまりやすい傾向にあるようです。

最後に、リノベーションを成功させる秘訣とは何でしょうか?

市毛:リノベーションの主な目的は物件の価値をあげるということです。例えば、先程ご説明した「R1」という基準を満たすかどうかについて一通りの検査を行いますが、これは電気や排水の流れ、吸気やその他の設備など、全て日常の生活に必要なものについての検査です。
リノベーションに携わる会社の中にも、検査を行っている会社、行っていない会社があります。このように、物件の検査を行うかどうかというところから始まって、検査をどの程度クリアしているのか、全ての検査をクリアしているのかによって、リノベーションの質が分かれてきます。
市毛:やはり、「R1」基準というのはクリアするのがとても難しいですし、お金もかかります。床のレベルがあっていない(床が傾いている)場合は全て調整しますし、例えば築年が新しい物件で配管を変えなかった場合でも、通常の3倍の圧力で水を流すなどして水漏れがないかをチェックします。
この様に、基準の認定を受ける為には、大変厳しい検査をクリアする必要がありますが、しっかりとしたリノベーションを行って基準をクリアしたものについては、後々のクレームやトラブルは一切ございません。とにかく「お客様に安心して住んでいただく」ということが私達のメインですから、そういった努力は惜しまないことにしています。

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